2014年2月9日日曜日

タンデム基板の詳細仕様についてまとめておきます。

FN1242A
 最大で3個搭載できます。最少1個でP2D変換機能をお楽しみいただけます。
 過去にありえなかった、様々な構成で鳴らせる基板となっています。
 私が思いつかなかった構成もできるかもしれません。
 FN1242Aで何ができるのか、存分にしゃぶりつくしてください。
 マスタ基板には、レフト、センター、ライトの最大個搭載。
 スレーブ基板には、センターとライトで最大2個載ります。

レフトとセンターは前段として働き、入力されたIIS・DSDにより
PCM/DSDのアナログ再生、同時に常時PCM2DSD変換データが出力されます。
DSD入力の場合は、そのまま数クロック遅れてデータが出力されます。
デュアルモノ構成で、Lchレフト、Rchセンターで、左右独立で再生できますし、
シングルパラで2個でのパラレル再生もできます。

ライトは後段としてタンデムに接続され、前段で生成されたP2Dデータにより
常時DSD再生されます。

センターは、後段として働かせることもできます。
その場合はレフト前段シングルでP2D
センター、ライト後段デュアルモノ、あるいはシングルパラでDSD再生できます。

 アナログ出力は、前段でPCM・DSD、後段で常時DSDが再生されますので
LPF+差動合成回路を4ch分用意すれば、簡単に切り換えて聞き比べることができます。
なお、アナログ出力は、チップの端子を12本分2.54mmピッチで引き出してあります。
途中に抵抗やコンデンサはありません。
vcom端子(AVDD/2の電圧出力)も引き出していますので、必要に応じてお使いください。

 FN1242Aチップの搭載数は、レフト1個載せ、レフトセンタ2個載せ、3個載せと、
どの構成も可能です。

 スレーブ基板の場合は、センタ1個のみ、ライト1個のみ、
 あるいはセンタライトで2個な構成で鳴らします。
 スレーブ基板無限増殖コネクタを介してマスタ基板が生成するDSDを受け取ります。


IIS入力コネクタ
 光、同軸での入力はありません。IIS(I2S)・DSD入力専用です。
 10ピンX2列、2.54mmピッチでAmnero Combo384なピン配列です。
    
 IIS,DSDは、エレアトUDA基板等と同じマルチプレクス仕様になってます。
 Combo384RevF以降をお持ちの方は、直結出来ます。
 他のDAI,エレアトUDA使いな方は、御面倒では御座いますが、
 配列を合わせたケーブルをご用意ください。
    
 IISの他に、マスタクロック1本(22or24MHz),MUTE_H、DSD_H、
 クロック判別用のFSLED2~0、アイソレータ用電源3.3V、GNDとなります。
 アイソレータチップとして、Si8660 を2個使います。

 PCMは、最大24Bit192kHz128fs、
 DSDは、DSD64,DSD128の再生を確認しております。
 Combo384は、24Bit384kHz64fsが出せるのですが、タンデム基板は非対応です。

 DSDテストプログラムの秘術が施されたFN1242Aは以下のDSDを出力します。
 44.1kHz->DSD128
 48kHz->DSD139
 88.2kHz->DSD256
 96kHz->DSD278
176.4kHz->DSD256
192kHz->DSD278

 後段に配したセンタ、ライトは、上記DSDを再生します。ぶっ飛びサウンドで。
 
FN1242Aのデバイス仕様書見ると、DSDクロックはMAX3MHzです。
本来はDSD64が最大なんですね。
でも、それは単にカタログスペックであり、実力は!ということでしょうか。


PIC 
 アイソレータの信号入力側に置かれます。
 FN1242Aの電源GNDとは分離されており、
 IIS入力コネクタのアイソレータ用電源で動作します。
      
 DSDテストプラグラムの秘術が施されたPICからは、
 ML、MC、MDL、MDR、MDSが出力されており、
 アイソレータ経由でレフトチップ、センターチップに分配されます。
 
 ML,MCは配線済みで、MDをどう繋ぐか選択します。

 初段デュアルモノ構成で組む場合は、
 ジャンパ配線でMDL、MDRを レフト、センタに各々印加します。
    
 初段シングル構成、あるいはシングルパラ構成の場合は
 MDSを、レフト、センタ双方に印加します。
 いづれの場合でも、前段からはPCM2DSD変換されたデータが常時出力されます。
 
  ライトは後段として常時DSD再生に使われるので、PICによる制御はありません。


ジッタクリーナ機能
 Si5317 1個搭載
 マスタクロックの 22MHz、24MHzに対応します。
 位相調整はハードロジックで行うので、切替時のノイズはほとんど出ません。
 ポツッと出てしまう場合はあります。ザーは出ないです。
 
 切替り時には、MUTE_H信号が必要です。(2月17日追記:あった方が望ましい)
 22・24切替は、IIS入力コネクタのFSLED2~0をデコードして判別します。
 
 
 自動判別させるには、これらのFSLED2~0、MUTE_H信号を繋いでください。
 FSLED信号やMUTE_Hが取り出せないDAIをお使いの場合には、
 ジャンパプラグ設定により、22固定、24固定も可能です。

 IIS入力コネクタに入ってきた信号は、1242タンデム基板式ジッタクリーニング回路でジッタを削ぎ落としてからレフト、センタ、外部DACコネクタ、スレーブ基板無限増殖コネクタに渡されます。


外部DACコネクタ
 FN1242AのP2D機能で生成されたDSDは、この外部コネクタには出力されません。
 入力されたIIS信号からジッタを取り去った信号が出ます。
 ジッタークリーニング基板の出力端子としてお使いいただきます。 
 この外部DACコネクタはエレアトP2D等と同じピン配列にしています。
3.3V、 ビットクロック、LRクロック、シリアルデータ、マスタクロック、DSD_H、GND
な配列です。
 IIS入力コネクタに、エレアトUDA、Combo384のようなPCM/DSDマルチプレクスな信号が入力された場合は、もちろんPCM/DSD双方お楽しみいただけます。



スレーブ基板無限増殖コネクタ
 レフトチップから、あるいはレフトセンターチップからは常時DSDが生成されます。
こ生成されたDSD信号は、ジッタクリーニング回路経由で このコネクタと後段のチップに渡されます。
 FN1242AのP2D機能で生成されたDSD信号を「他のDAC」で鳴らす場合、このコネクタから接続します。
3.3V、DSDクロック、DSDL1,DSDR1,DSDL2,DSDR2、マスタクロック、MUTE_H、GND
な配列です。
DSDL1,DSDR1はレフトから、DSDL2、DDR2はセンタから生成されたDSD信号です。

 スレーブ基板は本コネクタ経由でマスタ基板から生成されたDSD信号を受け取ります。

汎用の基板スタッキングコネクタをお使いいただくことで、スレーブ基板は何枚でも追加できます。
2枚のスレーブ基板を右左独立基板で鳴らす。
多重パラレルで再生する。とお好みの構成をお楽しみください。
枚数制限は、マスタ基板搭載の信号ドライバのファンナウトに依存します。
ご使用になる3.3V電源にも依存します。
従って、何枚まで繋がって正常に鳴るかは保証できません。
 やってみなきゃわからないのお気持ちで、お試しください


電源端子
電源にこだわりたい方の気持ちを汲んで、以下のように分離しました。

3.3V アイソレータ用 1系統(IIS入力コネクタ10X2内)
5V AVDD 3系統(FN1242Aレフト、センタ、ライト)
3.3V DVDD 3系統(FN1242Aレフト、センタ、ライト)
3.3V IF  1系統 入力段マルチプレクサ駆動
3.3V PLL 1系統 ジッタークリーニング系

Combo384は、3.3VがUSB経由で出てますので、アイソレータ用は無視でOK。
こだわらなければ下の3つはフェライトビーズで分ける程度でOK。
どうでもよければ下の3つは直結で。

ジッタクリーニング基板では、5V AVDD 3.3V DVDD不要。
スレーブ基板では、3.3Vアイソレータ、3.3V IF、3.3V PLL不要。
 マスタ基板と共有すれば3.3V DVDDも不要。5V AVDDだけでOK。

GNDプレーンも5系統に分離されています。
チップフェライトとかで接続していただきますが、「ここがいいです」の正解は解りません。
パッドは複数個所用意しておきます。
自作DACの醍醐味として、お好みの場所を探ってください。
レジスト削ってここにする!ってトライもお奨めです。


御意見、ご質問、どうぞコメントください。

2月16日:改行とか赤文字とか修正しました。
2月17日:MUTE_H必須ではなく、あった方が望ましいと変更


13 件のコメント:

  1. 半導体計測屋さま

    回路図、基板パターンはまだ公開できないのでしょうか。
    これらと併せて上記文章を参照できれば、イメージが
    掴みやすいのですが。

    ご検討お願いします。

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  2. 質問です
    何度も読み直してあと少し理解がしそうなんですが訂正お願いします

    ①1個(マスタに1):DSD出力
    PCM、DSD→DSD(p2D機能)
    ②3個(マスタに3)、音が出せる最低限:シングル
    1つがP2D 1つ1つで主音声
    ③4個(マスタ2スレーブ2):デュアルモノ(お勧め?)
    2つ(マスタ1でP2D、左右独立スレ1でアナログ で2つ2つで左音声、右音声独立
    ④5個(マスタ3スレーブ2):シングルパラ
    1つがP2D 2つ2つで主音声アナログ化
    ⑤4こ(マスタ2スレーブ1スレーブ1):デュアルモノ
    スレーブ基盤1枚毎に右、左を独立
    ⑥5個(マスタ1スレーブ2スレーブ2):シングルパラ
    スレーブ1枚毎に右、左を独立

    マスタ基盤の場合PCMはすべてDSDに変換後DSDと同じように再生?。
    PCMをPCM原音で再生するにはIIS24ビット救済兼PCMデュアルモノ基盤が必要?

    不慣れなため的はずれなことも言っていると思うのでごめんなさい
    であた、出来れば1242Aが何枚使うと何が出来るか上記みたいに
    していただけると分かりやすいと思います。あとできれば写真などあると
    さらに分かりやすいかと思います。 よければ回答おねがいします

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  3. tetuです、質問です。

    1) Si5317の出力 → 増殖コネクタのマスタクロック端子間にはバッファーが入るのでしょうか?
    もし入るとすれば素子の型番を教えて下さい。
    2)リクロックされたDSDL , DSDR出力 → 増殖コネクタのDSDL , DSDR端子間に入る素子の型番を教えて下さい。

    以上です、宜しく。

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  4. マロンです。
    マスタ基板全部載せ 秘術PIC1個付き を1枚下さい。よろしくお願いいたします。

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  5. asoyaji様のブログで、第8号で手を挙げさせていただいている者です。
    ひとまず希望枚数を書き込んでいますが、だいぶ分かってきましたので
    希望枚数を変更しようと思い、何度返信しても公開されませんのでこちらに
    書き込みの可否を教えてください。

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    1. なんか、1時間後にF5すれば見れるらしいです。

      ここにコメントでもOKです。
      基板とか部品とかの発注は2月末なので
      基板数量変更は2月末までOKです。
      添付1242も締め切り前の分は確保してますのでご安心ください。

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    2. ではこちらに書き込みさせて頂きますのでよろしくお願い致します。(第8号)

      生基板+DSDテストプログラムの秘術 書込済PIC  2枚
      スレーブモード基板     後段載せ(PIC無し)    2枚
      マスタモード基板      全部載せ           4枚
      FN1242Aチップ添付用                    3個

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  6. 半導体計測屋 様

    お世話になります、1月31日にasoyaji様のブログでお願いしましたmoetkaです。
    asoyaji様のブログ返信で書き込みをしてもUPしませんでした、F5でもダメです。
    こちらのブログで領布の希望明細を書き込ませていただきます。
    マスターモード基板 全部載せ    1枚
    スレーブモード基板 後段載せ    1枚
    FN1242Aチップ(スレーブ基板用)  1個
    手持ちの1242は4個です、スレーブ基板用1個が領布不可でしたら
    マスター基板全部載せ基板 1枚にして下さい。

    よろしく、お願いします。

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  7. 半導体計測屋 様

    私もこちらにコメントさせて頂きます。
    2月4日(100号目?)で
    「マスタ基板全部載せ 2枚」を希望しているhyper2です。
    追加で
    生基板+DSDテストプログラムの秘方 書込済PIC 1枚
    FN1242Aチップ 3ヶ(ダメ元)
    を希望します。
    それから基板の寸法が判明しましたら教えて下さい、宜しくお願いします。

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  8. 初めまして。磯鵜(ペンネーム)と申します。

    マスタ基板 ×2
    生基板+PIC ×1
    DACIC ダメ元 ×3

    をお願いしたく存じます。

    あと、愚問なのですが、ジッタクリーナで生じる
    タイムラグは、マルチチャンネルでの使用時に
    問題になりますでしょうか?

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  9. 磯鵜様
    >タイムラグは、マルチチャンネルでの使用時に問題になりますでしょうか?
    マスタ基板を同時に前後で2枚鳴らすことになるかと思います。
    この場合、2枚の基板のマスタクロックは完全には同期しません。
    同期させる設計もしてません。
     最大45nsecの差がどう影響するかですが、
    曲(周波数が)が変わる度に前後の距離感が変わる
    という結果になるのではないでしょうか?
    差が感じられるか、全く判らないかは再生環境、個人差によると思います。



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    1. 半導体計測屋様

      ご返事を賜り、有難うございます。

      ロック後では、位相差量の動的変化は
      ほとんどないでしょうし、
      45nsですと、水晶精度の谷間に埋もれて
      しまいますね…。

      音楽を聴いている体の方も、まさかミクロン
      単位で固定する訳にもいきませんし。
      むしろ心理作用との戦いになりそうです。

      磯鵜

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  10. マルトノと申します

    2/28にasoyajiさんのブログに書き込んだのですが
    表示されていないので
    こちらに書き込みます

    マスター基板全部載せ 1枚

    よろしくお願いします。

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